20代後半女性 問題のある会社からの退職 比較的平穏

20代後半女性 問題のある会社からの退職 比較的平穏

新入社員として入った会社がいわゆるブラック企業で一年の半分以上は繁忙期、残業4時間以上がザラにあり、早朝に帰って昼12時に出勤ということも多々ありました。

当然、みるみるうちに体力と精神が尽きました。

就職前に好きで集めていた趣味の物品のみならず熱心に応援していた芸能人、グループへの興味が薄れて、どうでもよく感じてしまうようになりました。

自分でない他の何かに興味を割くゆとりがなくなり、わずかな休日や空き時間にはひたすら眠り続ける日々でした。

周りの同僚も似通った状況にあり、耐えきれなくなった人から退職していきました。

過労で倒れてしまって、病院に運ばれた人もいたのに、私は働き先がなくなるのが怖くて耐えていました。

お盆に家族と会って、髪の毛の中に白髪が混ざっていると指摘されるまでそれは続きました。

自分が限界を超えていることがわかり「ああ、やめよう」とストンと思えて、退職届けを出して心療内科にかかりました。

診断はやはり「うつ」でした。

けれどいきなり薬などの使用はせず経過をみて、次の就職も心の平穏を取り戻してからにするべきだと言われました。

とにかく何かしていないと気が急く、というのも病の一部であり、落ち着いて好きなことを振り返り、かえりみるひと時が治療になる。

そのような言葉をかけられた覚えはなかったので驚き、また肩の力が抜けました。

一度だめになって立ち止まってしまったら巻き返せない。

一生が台無しになる。

緊迫感がない人間はだめ。

思えば、頭にあるその考えは、決して自分一人の中から出たものではありませんでした。

人を使い潰そうとする「誰か」、辛い境遇に置かれて疲弊した「誰か」の影響を受けるあまり、止まっても良いのに止まれなくなっていたのです。

他人は「逃げても良い」「生きるのが先だ」と正論を言ってくれますが、大人としての責任までは持ってくれません。

自分の人生の指針ばかりは、他人に任せてはいけないものだからです。

退職後の再就職の融通も、将来への保証も、いずれは自分で形にしていく必要があります。

しかし他人は、時に優しい言葉をかけてもくれます。

壊れかけてしまった心を癒してくれます。

それによって私は立ち直れました。

元どおりとはいかないでも、もう一度好きなものを見つけられました。

私がどうすればいいのか分からなくなってしまった時、どこでもいいので悩みや不安を打ち明けて、思い切り気を晴らしてから進めばいいのだと理解できたのは、自分でない意見を持つ他人がいたからです。

人を信用できなくなってしまっているならば紙に書き連ねてでも、心の淀みを吐かなければ解消はありません。

一人で抱え込む前に、みっともなくてもいいのでもがいてみると、道が少しだけ開けてきますよ。